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金鉱山会社と資源通貨高の影響

金(ゴールド)はドル建て決済

南アフリカの金鉱山の多くの株式は、2002年から金(ゴールド)が上昇してきたにもかかわらず、2004年から低迷していました。これは、「金」がドル建ての決済だからです。

つまり、「金」の現物取引の決済はドルで行われていることから、金価格は上昇しても、資源通貨国の鉱山会社の評価はなかなか上がらないという状況だったのです。

具体的には、例えば、南アフリカの通貨であるランドは、オーストラリアドルやカナダドルなどと同じように、ドルに対して高くなりました。

これにより高いランドベースで生産した「金」が、ドルベースで売られてしまうので、高山の経営コストに影響を与えることになったのです。

ちなみに、フリーポートマクモランカッパー&ゴールド社という企業は、インドネシアに主な金鉱山を持っているアメリカの金鉱山会社ですが、資源通貨高の影響を受けることなく順調に株価を伸ばしていたといわれています。

これは、インドネシアのルピアは、政情不安などがあることから、南アフリカのランドと比べると通貨が強くないため安く生産することができたからです。

実際、フリーポートマクモランカッパー&ゴールド社は、2007年にインドネシアの鉱山から220万トロイオンスの量を680.74ドル/1トロイオンスで販売を決めています。

世界経済が冷え込むと資源価格はどうなるの?

今後、世界経済が冷え込むと仮定すると、銅などの産業や社会基盤と結びついた資源の価格が下落し始めると考えられます。

数年前のサブプライム問題では、資源通貨であるカナダドルが米ドルに連動して下落し始めるといった現象も起きており、カナダに鉱山を持つ金鉱山会社の動向が気になるところです。

また、南アフリカの金鉱山の経営コストについては、「金」そのものの価格が1000ドル/1トロイオンスを越えるという状況にあることから、今後回復に向うのではないかと思われます。


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