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阪神・淡路大震災が金市場の転換点

1995年から金買いブーム?

1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、日本の金市場が大きく変わった転換点であったといわれています。

震災直後の神戸の焼け跡を映し出すテレビのモーニングショーに、年配の女性が映し出されたのですが、そこで彼女は、1万円札には目もくれず、金貨数枚を金庫の中から探し出したのです。

この金貨は表面はやや焦げた感じがあったものの、立派に原型をとどめており、後日貴金属商に持ち込まれた金貨の重量は、きっちり表示どおりだったそうです。

この劇的な光景が全国ネットで流されたことにより、翌日から金買いブームが巻き起こりました。

つまり、大震災で投資用に建築された賃貸用マンションの多くが倒壊したことから、不動産神話の崩壊が語られる中で、「金」が燃えない資産として急浮上したのです。

かつての日本の金投資は?

かつて日本での「金」の買い方というと、バブル期に株や土地で大きく利益を上げた投資家が、「金」での一攫千金を狙って参入するというものでしたから、短期売買で利益を狙う投機目的の購入が主体となっていました。

実際、バブル当時の金価格は、海外の金安に急激な円高が拍車をかけて下落する一方で、1g=4,000円から3,000円、2,000円と大台割れをするたびに、割安感から大量の現物買いが入っていました。

しかしながら、1995年を境に、日本人の金買いは、短期売買益を狙う投資型から、社会経済不安の中で資産を保全するための投資へと変化したのです。

そういう観点からすると、1995年という年はまさに、その購入パターンがガラッと変わった年といえます。

ちなみに、1995年4月19日には、為替相場で1ドル=79円75銭という歴史的な円高が記録されるなか、金買いの流れに拍車がかかりました。

そして、この流れは年末まで続き、同年の金輸入量は前年比2.1倍の139トンまで膨らんだのです。


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