ドル/円の価値
例えば、円に対する米ドルの価値が上がった(ドル/円が上昇して円安になった)からといっても、必ずしも米国の経済がよくなったとはいえません。
これは、日本の経済が悪くて、それを反映して円が安くなっているかもしれないからです。
ドル/円という通貨ペアは、米国が日本の投資家のために発行した株式ではありませんから、米国経済が成長したからといって価値が大きくなっていくわけではないのです。
為替は値動きが小さい
成長という要素のある株式のほうが、為替より値動きは大きいといえます。
これは例えば、米国のマイクロソフト社の株式を、20年前に買ってそのまま保有していれば、現在ではドル建てで70倍以上になっていますが、通貨のドル/円はその間、大きく振れても80円〜150円程度の値動きにとどまっていることから考えてもわかると思います。
為替と国債との違いについて
為替というのは、国債とも大きく異なります。
国債というのは、日本の場合ですと、日本国政府が国民からお金を借りて、一定期間後に利子をつけて返済することを約する証書のことをいいます。
なので、国債は、発行者である国が破産して支払不能にならない限りは、借りたお金と利子は出資した人に支払われることが保証されています。
しかしながら、通貨の価値というのは、何年か後に、いくらになっているのかは保証されていません。そのような意味では、為替は決して安全な資産ではないといえます。 |