どのような取引を行っているのですか?
投資信託は、日本国内の株式や債券だけでなく、米国や欧州など海外の株式や債券にも投資しています。
よって、海外の株式や債券に投資する際に、為替取引が発生します。
さらに、現在運用されている多くの投資信託は、海外に投資する際に為替のヘッジをしていないので、このような海外市場に投資するファンドの残高が変化した分だけ、為替取引が発生しているといえます。
実需筋の為替取引
実需筋というのは、輸出業者や輸入業者などのことをいいます。
かつては、輸出業者も輸入業者も「リーズ・アンド・ラグズ※」といって、相場の流れの中で為替差益を得ようと工夫をしていた時期もありました。
しかしながら、この手法は最終的に上手くいかなかったことから、現在ではあまり行われていません。
その代わりに、最近は、コンスタントに為替予約を入れていく方法が行われています。
具体的には、輸出業者であれば、一定期間後に生じるドルの売りレートをあらかじめ決めておく、輸入業者であれば、一定期間後に生じるドルの買いレートをあらかじめ決めておくというものです。
このように為替予約を行うことにより、為替変動リスクをヘッジしているのです。
※リーズ・アンド・ラグズとは、輸出業者の場合は円安になるのを待ってからドル売りをする、輸入業者の場合は円高になるのを待ってからドルを買おうとするものをいいます。 |